この記事の監修 山本 貴大 / ケンテク編集長

150社以上のマーケティング/コンサルティング支援実績。認定支援機関と連携した補助金計画書の作成支援も手がける。

建設DXとは

建設DXとは、建設業にデジタル技術を導入し、業務の効率化や経営の高度化を実現することです。

単に「紙をデジタルに置き換える」だけではありません。デジタル技術を使って、建設業の仕事のやり方そのものを変えることがDXの本質です。

具体的に何が変わるのか

従来のやり方DX後のやり方効果
紙の図面を現場に持っていくタブレットで最新図面を確認図面の差し替え漏れゼロ
手書きの日報を事務所で転記スマホで現場から日報を入力転記作業ゼロ+リアルタイム共有
ホワイトボードの工程表クラウドで工程をリアルタイム管理どこからでも進捗確認
紙の出勤簿を月末にまとめて集計GPS打刻で自動記録・自動集計勤怠集計の手間ゼロ
FAXで下請けに図面を送付クラウドで図面を共有送付ミスゼロ+即時共有
紙の見積書をExcelで作成見積りソフトで自動作成作成時間75%削減

なぜ今、建設DXが必要なのか

理由1: 人手不足の深刻化

建設業就業者数は年々減少。今いる人数で同じ仕事量をこなすには、一人あたりの生産性を上げるしかありません。DXは「少人数でも回る現場」を作る唯一の方法です。

理由2: 2024年問題(残業上限規制)

2024年4月から建設業にも時間外労働の上限規制が適用。残業に頼った仕事の回し方はもう通用しません。DXで業務時間を削減し、法令を遵守しながら利益を出す体制が必要です。

理由3: 国の政策的な後押し

国土交通省はi-Construction(アイ・コンストラクション)を推進し、建設業のデジタル化を支援しています。デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)など、DXツール導入への補助制度も充実しています。

理由4: 若手の採用力

「建設業 = きつい・汚い・危険(3K)」というイメージを変えるには、デジタル化された職場環境が不可欠です。タブレットやスマホを使う「イマドキの現場」は若手の採用に直結します。

建設DXの5つの領域

1. 施工管理のDX

現場の工程管理、写真管理、図面管理をクラウドで一元化。

主なツール: ANDPAD、KANNA、Photoruction、ダンドリワーク

2. 会計・原価管理のDX

工事ごとの原価管理、請求書発行、インボイス対応をデジタル化。

主なツール: freee、マネーフォワード、建設ITNAVI

3. 勤怠・労務管理のDX

GPS打刻で現場直行直帰に対応。残業時間のリアルタイム管理。

主なツール: KING OF TIME、ジョブカン、Touch On Time

4. 安全管理のDX

KY活動、ヒヤリハット報告、安全書類作成をスマホで完結。

主なツール: 安全Navi、Greenfile.work、ANDPAD Safety

5. 設計・測量のDX

BIM(3D設計)、ドローン測量、3Dスキャニングなど。

主なツール: Revit、ArchiCAD、DJI(ドローン)

建設DXにかかる費用

中小建設会社(従業員20名)が基本的なDXを実現する場合の費用目安です。

ツール月額費用補助金適用後(目安)
施工管理アプリ2〜5万円1〜2.5万円
クラウド会計3,000〜5,000円750〜2,500円
勤怠管理4,000〜6,000円2,000〜3,000円
合計約3〜6万円/月約1.5〜3万円/月

※補助率は年度により変更の可能性あり

デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)を使えば、導入コストを大幅に抑えてDXの基盤が整います。

建設DXの始め方

DXは一気に全部やる必要はありません。以下のステップで段階的に進めましょう。

  1. 自社の「最もムダな作業」を1つ特定する
  2. その作業を解決するツールを3つ比較する
  3. 1つの現場で試しに使ってみる
  4. うまくいったら全現場に展開する
  5. 次のムダに取り組む

詳しい進め方は「建設業のDX、何から始める?」で解説しています。

まとめ

建設DXは、大手ゼネコンだけのものではありません。中小建設会社こそ、少ない人数で効率よく仕事を回すためにDXが必要です。

スマホ1つで始められるツールが増えています。デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)を活用すれば、低コストでDXの第一歩を踏み出せます。

「うちの規模じゃDXは関係ない」と思っている経営者こそ、ぜひ一度ツールの無料トライアルを試してみてください。

参考情報

よくある質問

建設DXとは何ですか?
建設DXとは、建設業にデジタル技術を導入し、業務の効率化や経営の高度化を実現することです。単なる紙のデジタル化ではなく、仕事のやり方そのものを変えることがDXの本質です。
建設DXにはどのような領域がありますか?
施工管理のDX(写真・工程・図面管理)、会計・原価管理のDX、勤怠・労務管理のDX、安全管理のDX、設計・測量のDX(BIM・ドローン)の5つの領域があります。
建設DXにかかる費用はどれくらいですか?
従業員20名の会社で月額約3〜6万円が目安です。デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)を活用すれば導入コストを大幅に抑えられます。
なぜ今、建設DXが必要なのですか?
人手不足の深刻化、2024年問題(残業上限規制)、国の政策的な後押し(i-Construction)、若手の採用力強化の4つの理由から、建設DXは避けて通れないテーマになっています。
中小建設会社でもDXは必要ですか?
はい、中小建設会社こそDXが必要です。少ない人数で効率よく仕事を回すためにデジタルツールの活用が不可欠です。スマホ1つで始められるツールが増えており、補助金を活用すれば低コストでDXの第一歩を踏み出せます。
建設DXの始め方を教えてください
自社の最もムダな作業を1つ特定し、その作業を解決するツールを3つ比較し、1つの現場で試しに使い、うまくいったら全現場に展開する。この4ステップで段階的に進めましょう。

あわせて読みたい:

採用・DXのお悩み、無料で相談できます

150社以上の支援実績を持つコンサルタントが、御社の課題に合わせた解決策をご提案。

無料で相談する